Taijikuセラピーとは

 Taijikuは新しい概念なので言葉だけでの理解は困難である。身体感覚を洗練させるボディワークを繰り返す中で、実感としてその概念がわかってくる。そしてセミナーを受講し、日々のトレーニングを行うことで伝わっていくと考えている。

 一例として、関節モビライゼーションと肺理学療法の呼吸介助手技の共通するコツは、セラピストの肩甲帯の分離運動である。自分の体を自分の思い通りに動かせるようにトレーニングを積むことで、治療技術の習得が単なる反復練習より効率的に行える。
 それ以外にもセラピストが行う評価や治療技術、患者さんが行う運動療法やスポーツのスキルトレーニングにも幅広く応用が可能な概念である。

 末梢における運動器の病態から、中枢神経における痛みの感覚、知覚、認知の異常までを、このTaijikuを応用することで統合的に捉え、治療していく技術をTaijikuセラピーという。
 運動器の徒手療法の習得をTaijikuで加速させ、Taijikuセラピーで難治性の慢性疼痛の治療に介入できるようにする評価・治療体系を統合運動器Taijikuセラピーと命名している。